ひょんなことからIKEAのテーブルランプ一体型ネットワークスピーカー「SYMFONISK(Gen2)」(シンフォニスク)を入手。中のネットワークオーディオ機能はSONOS製らしいが、説明書や仕様書があまり見つからず、どれぐらいの音源データまで鳴らせるのか、ネットワークオーディオ環境に組み込んだときにどういう感じで使えるのか今ひとつ不明だったので、自分が使う範囲で確認した内容をメモ。
※Sonosのシステム要件資料などが見つかったので、一部内容を更新(2023/1/6)
■サポート資料
- Sonosシステム要件
- Sonosミュージックライブラリの対応音声フォーマット
- Sonosアプリのシステム要件
- Sonosで利用できる(音楽配信)サービス
- AirPlayを使ってSonosでストリーミング再生する
■再生できる音声フォーマット・サンプリングレート・bit数
- 16bit/44.1kHz:再生可
- 24bit/44.1kHz:再生可
- 24bit/48kHz:再生可
- 24bit/88.2kHz:再生不可
- 24bit/192kHz:再生不可
MP3 / MP4 / M4A / WMA / AAC / HE-AAC / OGG
ロッシーデータの最大ビットレート 320kbps
FLAC / ALAC 最大24bit(S2モード) AIFF / WAV 最大16bit
最大サンプリングレート 48kHz・ステレオ2チャンネルまで
※上記資料より
AirPlay 2対応
※上記資料より
- 何も設定せずに、DLNA/AV UPnPのレンダラーとして見える。
- OpenHomeのレンダラーとしては見えない(解消法は後述)。
- 何故かメディアサーバーの宣言もしているらしく、Windowsのエクスプローラーから見てみると、以下のようなフォルダが表示となる(邪魔なので、KazooやBubble UPnPなどの特定のメディアサーバーを非表示に出来るアプリでは非表示設定とした)。
- レンダラー名は、SONOSアプリ→システム→製品→「(部屋で付けた名称) - SYMFONISK Table lamp Media Renderer」になる(長い・・・)。
- ↑の部屋名では2バイト文字が利用可能のため、レンダラー名称にも2バイト文字が入る。
■OpenHomeレンダラー作成とサンプリングレート・フォーマット変換設定
自分としては、SONOSアプリからよりもLINN KazooやLumin appからの利用の方が既存ネットワークオーディオ機器とまとめて操作できること、最大サンプリングレートが48kHzなので自宅ライブラリ内の音源データを自由に再生できない問題の解消を兼ねて、Bubble UPnP ServerにてOpenHomeレンダラーの作成と、サンプリングレート・フォーマット変換設定を行う事とした。
※[Media Renderers]タブで[SYMFONISK Table lamp Media Renderer]に対して設定
- Name/Room:レンダラー名。Roomも同一名とした。
標準のままだとBubble UPnP Serverから名称長すぎ!みたいな事を指摘される。 - Decode audio to PCM for:All audio formats + constraints below
全てのオーディオフォーマットを変換する設定。あまり変換はしたくなかったので、[Audio formats not natively supported by renderer]でSYMFONISKがサポートしていない形式のみとする設定にしてみたが、サンプリングレートが下記設定の48kHzに変換されず送信となってしまった(再生指示後にSONOSアプリを起動するとエラーメッセージが表示となるので変換されていない事が判明)。上記の全て変換対象とする事で変換となった。 - Audio format:WAV
WAV形式に変換。コンテナとしてLPCM(リニアPCM)は対応形式ではないようなのでWAVとした。 - Max supported samplerate:48kHz
48kHzまで対応なので、48kHzを選択。 - ReplayGain:Apply album ReplayGain
気軽に聴くスピーカーで頻繁に音量調整をするのも面倒なので設定・・・・したが、手持ちの音源ファイル内にはリプレイゲインタグを埋め込んでないので作用していないw。 - Convert 24-bit to 16-bit
24bitは再生できるので未チェックとしたが、上記の資料によるとWAV形式は16bitまでとなっているので、未チェック状態なのになぜ再生できてしまっているのかは謎。
以上の設定を行って、FLAC 24/192、DSD 11.2MHzなどが自動変換されて送信となる事を確認。
■「ミュージックライブラリ」設定
DLNA/AV UPnPメディアサーバーを使わず、スピーカーからSMB共有フォルダにアクセスして音源データを再生する設定。適切に設定すればメディアサーバーが無い環境でもアプリにある「ミュージックライブラリ」に音源データが表示となる。
- SMBプロトコルのバージョンは、ソフトウェアバージョンがv13.4.1以上であれば、SMBv2 および SMBv3がサポートされているとの事 ⇒ Sonos S2 リリースノート、SONOS Community
- この機能で追加したライブラリは、SONOSアプリの[参照]メニューに表示となる。
- 一般的なメディアサーバーと同じツリー表示となっており、埋込タグやジャケ写画像も反映される。
- ミュージックライブラリ機能での曲数上限は65000曲(※上記資料より)。
■無線LAN仕様
- 無線LAN仕様についてはSonosシステム要件 ⇒ WiFiモードとセキュリティ基準への準拠を参照。
- 無線AP側の接続デバイス一覧で確認した所、5GHzの802.11nモード、20MHz幅で接続されていた。
- SYMFONISKシリーズはWPA3非対応(※上記資料より)。
■その他
- SONOSアプリのシステム→メディアサービス→「UPnPサーバー」をオン設定しても、一般的なDLNA/AV UPnPなメディアサーバーは「参照」メニューに出てこない。SONOSのフォーラムでも多数質問が出ており、もう数年前からずっとこの状態な模様。一部のメディアサーバーは出てくるらしい。
- SONOSアプリのシステム→メディアサービス→「メディアサーバーの表示」をオンにすると、Windows Media Playerのサーバー機能で作成したライブラリが見えるらしい。
- 有線LAN接続でHUBが「スパニングツリープロトコル(STP)を通す」事が要件記載されているが、逸般の誤家庭でなければL2/L3SWは導入していないと思うので大丈夫だとは思うが、企業や商業施設内で使う可能性もあるので書いてあるのかもしれない。
- Chromecast Audioが備わっていればAndroid端末ローカルで再生している音源も再生出来てよかったのだが、残念ながら無い。
- DLNAのオーディオキャストには非対応の可能性がある。Android上のBubble UPnPアプリに備わるAudio Cast機能を利用してみたが無反応となった。
- 照明部分のON/OFFはSONOSアプリからはコントロール出来ないため(本体前面下部の物理スイッチのみ)、中に入れる電球をスマート電球にすると◎。自宅はSwitchBotで照明制御などを構築しているので、お蔵入りになっていたSwitchBotスマート電球を入れた。
- 朝起きてからメインのオーディオシステムの電源を入れるまでの間AirPlayを通してradikoを流したりと便利に使えている。