OpenHome非対応ネットワークプレイヤーをOpenHome化する「Bubble UPnP Server」

OpenHome(以下OH)非対応のネットワークプレーヤー(DMR)をOH化出来る「Bubble UPnP Server」を試してみました。

OH化する利点の目玉は「再生デバイス側でのプレイリスト保持」。今までDMCが持っていたプレイリストをDMR側が持つ事によってDMCの負担を軽くし、DMCがエラーやスリープ状態になることによって再生が止まってしまうといった不都合を回避する事が出来ます。他にも、プレイリストを他DMCでも参照する事が出来るようになるので、複数のDMCアプリを併用することも簡単になります。

Bubble UPnPサーバーは多機能で、DMRのOH化以外にも、自宅内DMSのインターネット側からのアクセスを可能とする機能も搭載されていて、「Bubble UPnP」が使用できるAndroid系スマホ内にコピーしていない楽曲を自宅のDMSへ外出先からアクセスして再生することが出来ます(今回は省略)。

今回は以下のような構成でシステム構築してみました。

 

構成図

 

  • Windows Server 2008
    ファイルサーバー
  • Windows7
    Bubble UPnP Serverインストール機
    DMSとしてminimserverをインストールしている。
    音楽ファイルはWindows 2008 Server上の共有フォルダに保存されており、フォルダへはネットワークドライブを設定。
  • Gigabit HUB
    上記2台のPCとAirMac Extreme等を接続
  • AirMac Extreme
    11n/ac 無線LAN
  • PIONEER N-50
    DMR
  • DMCとして、Xperia Z2、Xperia Z Ultra、iPhone、MacBook Pro Retina(Mid 2012)

あまり詳しくはないですが、以下Bubble UPnP Server設定時のメモのようなもの。

  • Windows版はJava Runtime Environmentのバージョン7以上のインストールが必要。
  • スタートメニューに「Bubble UPnP Server」のグループがあるので、「Configure BubbleUPnP Server」のショートカットを起動する。
    サーバー設定画面へのURLが自動入力となり、設定画面が開く。
  • 今回はOH化するだけなので、設定画面の「Network Security」タブ→「Allow to access the server from the Internet」のチェックを外してインターネット側からのアクセス機能を無効にした。
    同時にインターネットアクセス時に使用するアカウント情報(Credentials)をデフォルトから変更。
  • 「Media Servers」タブ内項目はOH化のみでは使用しないので、設定変更不要。
  • 「Media Renderers」タブにてOH化するDMRを選択し、「Create an OpenHome renderer」にチェックを入れる。NameはOH対応DMCから見える名称を変更出来る。RoomはLINNではお馴染みのDMRの設置場所をわかりやすくするための場所記入フィールド。
  • OH対応DMCからDMR検索を行うと、「Media Renderers」タブの「Name」フィールドに入力したDMR名が見える(はず)。DMRとして選択後は、今までと全く同様に使用する事が出来る。
  • Windows版はサービスとしてインストールとなるため、PCでWindowsログオンする必要は無い。
  • 試しにXperia Z Ultra上のBubble UPnPでプレイリストに曲を追加し再生開始。その後、Xperia Z2上で起動したBubble UPnPのプレイリストを見ると、Z Ultraで作成したプレイリストがそのまま見えて、再生状況も反映された。Z2側でプレイリスト消去すればZ Ultra側でも消去となった。
  • OH化した事によって、LINN/KAZOOとLINN/Kinskyを使用できるようになり、今までDMCアプリがお寒い状況だったWindowsとOS XのDMC環境が改善した。更にはデバイス側プレイリストのおかげで、PCから離れるときはスマホで操作を継続できるのも大きなメリット。
  • 友人宅ではDMRとしてヤマハ NP-S2000を使用しているが、QNAPのNASにBubble UPnP Serverをインストールし設定したところ、iPadからLuminAppでコントロール出来るようになったとの事。LuminAppは完成度が高いと評判で、これも見逃せないポイント。LuminアプリでNP-S2000をコントロール
    LuminAppでNP-S2000をコントロール

    LuminアプリとNexus6上のBubble UPnPが同期している
    LuminAppとNexus6上のBubble UPnPが同期している

というわけで、もうファームウェアのアップデート等が望めない製品をお使いの場合は「Bubble UPnP Server」を使用してモダン化するというのはいかがでしょうか。

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OpenHome非対応ネットワークプレイヤーをOpenHome化する「Bubble UPnP Server」” への3件のフィードバック

  1. はじめまして。
    かなり前に某巨大掲示板に利便性を投稿したものの、反応がさっぱりでした。先日ようやく実装したと書込んだ人が現れました。名前が悪いと思います。serverは別のを使っているし、2つ目のサーバーなんて要らないよ、ということでしょうか。
    レンダラーをgaplessに設定しても、実際にはそうならないものもあります。また、わが家のDLNA対応ネットワーク・プレーヤーでは、各トラックの長さが表示されたりされなかったりします。表示されていない時は一時停止が効かず、再生を再開すると、そのトラックの最初に戻ってしまいます。レンダラーをOpenHome Mediaから元のDLNAに変更すると、ちゃんと一時停止できるようになります。

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  2. イーヨ・プーさん:
    はじめまして!私も先日その掲示板にN-50でなんとかと書き込んだ気がしますが記憶が曖昧です(笑)。

    「Server」と付いているのは(恐らくは)インターネット側からのアクセス機能を積んでいるからなのでしょうね。逆木氏も記事にされているので、これで利点に気がつく方も増えるかなと思います。OH化のおかげでどのDMCからも自由にコントロールできるようになって大変使い勝手が良くなりました(いまだにスマホを先に触ってしまいますが)。

    イーヨ・プーさんの書かれた内容を読むと、不具合が発生するプレーヤーもあるようですね。幸い、N-50はそんなこともありませんでした。元々ギャップレスにはこだわっていないので大きな問題にはなっていませんが、N-50ではギャップレスのチェックボックスはグレーアウトです(条件でもあるのでしょうか)。

    ちなみに、数日前にインターネット側からのアクセス機能も試しました。iPhone 3Gが出始めた頃に同じようにPC側のiTunesにアクセス出来るiOSアプリとサーバーアプリのシステムがあったのですが、それよりも遙かに安定していて、スマホのSDカードにデータを頑張って入れなくてもよくなりそうです(ハイレゾできっちり聴きたい物だけSDに入れて、あとはリモートアクセスという使い分け)。

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